ガロティンが弾けると重宝される理由|フラバン収録曲 全曲解説⑦

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

著書「フラバン!〜ゼロからはじめるフラメンコ伴奏ガイドブック」の収録曲を1曲ずつ紹介するシリーズ、今回は ⑦「ガロティン」です。

ガロティンはスペイン北部が発祥と言われる、明るさと活発さを備えた曲種。コルドベスと呼ばれる帽子をかぶって、小粋に踊られます。

発表会やイベントでも人気の演目なので、伴奏できるギタリストは重宝されます。しかも前回のタンゴ・デ・マラガを練習した人には、うれしいお知らせがあります。

タンゴ・デ・マラガとセットで「2曲同時マスター」

フラバン紙面より:ガロティン(SAMPLE)

構成は、カンテ・サリーダ→エスコビージャ1→歌振り→ファルセータ→エスコビージャ2→タンゴスの歌振り1・2→ハケ歌。タンゴ・デ・マラガとほぼ同じ流れです。

そしてコンパスの弾き方も基本的に同じ。違うのはコードです。マラガがE7→Am(哀愁のミの旋法)なのに対し、ガロティンはD7→G(明るいGメジャー)。同じ弾き方なのに、コードが変わるだけで曲の表情が180度変わる——フラメンコの面白さを一番わかりやすく体感できるペアです。

コードはD7・G・C・E7・Am・F#7・B7の7つ。F#7とB7はセーハですが、登場箇所は限られているので焦らなくて大丈夫。

Capo.4で歌い手に寄り添う

フラバン紙面より:ガロティンのコンパス(SAMPLE)

フラバンの進行表では、ガロティンはCapo.4(4フレットにカポタスト)で弾きます。歌い手の声の高さに合わせるためです。

カポタストを使えば、同じ押さえ方のまま違うキーに対応できる。歌伴奏の現場で毎日使うテクニックなので、この曲で慣れておくと一生モノです。

カンテ・サリーダは「トラン・トラン・トレイロ」という声慣らしから始まります。意味はない、けれど場が温まる。こういうフラメンコの空気感も、模範動画で味わってみてください。

模範演奏と解説はこちらの動画でどうぞ。

ギターの音を抜いた練習用音源はフラバン音源のページにまとめてあります。

次回はいよいよ第4章・12拍子系へ。最初の曲は12拍子の王様「ブレリアス」です。

※記事内の紙面画像は「フラバン!〜ゼロからはじめるフラメンコ伴奏ガイドブック」(池川寿一 著)より。

この記事のテキスト『フラバン!』

「フラバン!〜ゼロからはじめるフラメンコ伴奏ガイドブック」(池川寿一 著)。譜面が読めなくても弾けるオリジナルの「かんたん伴奏進行表」で全10曲を収録。全曲に模範演奏&解説動画とギター音無し音源つきなので、買ったその日から踊り手・歌い手と合わせる練習ができます。

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