パルマが「揃ってない」と言われる|1拍ずつ追うのをやめて、大きな「枠」で感じる練習

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

みんなでパルマを叩くとき、「裏は取れているのに、表が揃っていない」と言われた。

表拍なのに合わないなんて、自分はどうにかしているのかな、と悩んでしまう。

踊りを習っている人踊りを習っている人
コントラティエンポで叩くと、表の拍がみんなと揃わないんです。なぜでしょう?
池川池川
とてもよくある悩みですよ。才能の問題ではなくて、拍の感じ方を少し変えるだけで、ぐっと楽になります。

今日は、メールマガジンでいただいたご相談をもとに、1拍ずつ追いかけるのをやめて、「枠」で感じる考え方と練習法をお話しします。

▼ 動画でも話しています

パルマが揃わない理由と、枠で感じるための練習を順番にお話ししています。再生しながら読んでも、先に見てからでも大丈夫です。記事はこの下に続きます。

1拍ずつ数えると、どうして遅れるのか

図解:1拍ずつ数えると遅れる

ティエンポは表拍、コントラティエンポは裏打ちのことです。裏打ちのときに、表の拍がみんなと揃わない、というお悩みでした。表拍なのに合わないのは、実はよくあることなので、ご安心ください。

ブレリアは、12拍で一塊り。これを1コンパスと言います。これを「1、2、3、4…」と1拍ずつ数えていくと、何が起こるか。1拍の音を聞いて、確認してから叩くようになるんです。聞いてから叩くので、ほんのわずか後ろにずれたり、逆にほんのわずか前に走ったりします。そのわずかが重なると、「重い」「少し遅れている」「引っぱられる」と言われてしまいます。

大縄跳びを思い出してください。縄が一周回るのを見て、「ここだ」と入りますよね。足を1歩ずつ数えていたら、きっと入れません。パルマも同じです。追いかけるのではなく、待つイメージです。

12拍を、大きな枠で感じてみる

図解:12拍を大きな枠で感じる

大きな枠とは何でしょう。ブレリアなら12拍で一まとまりです。12個の細かい点を追いかけるのではなく、たとえば6拍の塊が2つ。もう少し細かく見て、3拍の塊が4つ。同じ12拍でも、数え方、感じ方を切り替えることができます。大きな3拍子や6拍の塊で感じたほうが、ずっと楽で、揃いやすくなります。

ここがポイント
ぼくも伴奏中に1拍ずつは数えていません。踊り手さんの動きと大きな枠を感じながら弾いて、その枠の中でいろいろなリズムを弾いています。

ソフトクリームのコーンと、中身のクリーム

図解:コーンとクリーム

ぼくはこれをよく、ソフトクリームに例えています。下のコーンが、枠という土台。上のクリームが、その上で打つパルマや足の中身です。クリームがコーンにきれいにまっすぐ揃っていれば、コンパスが入っている状態です。

フラメンコのおもしろいところは、クリームがコーンの幅より大きく膨らんでもいいことです。ギリギリまで膨らんだ状態が、ぼくの考える「テンション」です。風船にパンパンに空気が入っている感じですね。膨らんで、うわーっと盛り上がって、「オレ!」と気持ちよく抜けられる。逆に、コーンと同じ幅か、それより少ないと、テンションが上がらない感じになります。

大切なのは、どれだけ膨らんでも、コーンからは落ちないこと。次の枠の頭に、ぴたっと着地します。みんなで叩くパルマは、コーンの役目です。まずコーンにきれいに収まること。膨らませるのは、枠が体に入ってからで大丈夫です。

足で枠を踏んで、手で中身を叩く3段階

図解:足で枠・手で中身

目線を2つ持つと楽になります。広い目線は大きな枠、細かい目線はその中で打つ1つ1つの音です。足で大きな枠を感じて踏みながら、手で中身のリズムを叩く。逆でも大丈夫です。次の3段階で試してみてください。

  1. 手は叩かず、足だけ。ゆっくりのブレリアを流して、6拍に1回だけ足を踏む。12拍を大きな2つの塊で感じる練習です。
  2. 足はそのまま、手で表拍を小さく叩く。足が枠、手が中身です。
  3. 足はそのまま、手を裏打ちに変える。表の音を消した裏打ちの練習はとてもいい練習ですが、条件が1つあります。消す前に、その表を足や体が持っていること。表はなくなったのではなく、足の中にあります。

速さについても1つ。速いテンポで裏打ちができるかよりも、ゆっくりで枠が崩れないかを先に確かめてください。ゆっくりで揃わないものは、速くしても揃いません。そして、スマホで録音して聞いてみてください。叩きながらだとずれは聞こえませんが、お手本の音源と一緒に録って後で聞くと聞こえてきます。

踊りを習っている人踊りを習っている人
みんなで叩くときのコツはありますか?
池川池川
自分の音を小さくしてみてください。自分の音がはっきり聞こえているときは、周りとずれていることが多いです。先生の音の中に自分の音が溶けて聞こえなくなるくらいが、揃っている状態です。先生の足や体も見て、目でも枠を感じてみてくださいね。

ずれが分からないのは、才能がないからではありません。枠がまだ体に入っていないだけです。怖くなると体が硬くなって、遅れたり走ったりしやすくなります。家では小さな音で、楽しく練習してみてください。

次の練習で確かめること

  • □ 手を叩かず、足だけで6拍に1回、1分間踏んでみた
  • □ 足で枠、手で中身の組み合わせを試した
  • □ お手本の音源と一緒にスマホで録音して聞いた
  • □ 自分の音を小さくして、先生の音に溶けるか確かめた

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12拍で迷っても、
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「コンパスの聞き方シート」(PDF・1ページ/練習のそばに置けます)

「コンパスの聞き方シート」PDFの1ページ目

入っているもの

段階1 丸をつける まだ数えてOK。重いと感じた拍に丸をつける欄

段階2 着地だけ声に出す 自分の曲種の「着地の拍」を書いて、そこだけ言う

段階3 録って比べる 数えた30秒と数えない30秒を録音して比べる記録欄

こんなときは パルマでも数えてしまう・かたまりが聞こえない時の対処

数えるのをいきなりやめなくて大丈夫。途中で迷っても、次の着地で戻ってこられるようになります。

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