音源だと踊れるのに生演奏で崩れる|目印を「音」から「コンパスと歌の区切り」へ置きかえる練習

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

音源を使った練習では踊れるのに、生のギターになると急に分からなくなる。

どこで入ればいいのか、頭が真っ白になってしまう。発表会のリハーサルで、初めて生のギターと合わせたときに、そうなる方は本当に多いんです。

踊りを習っている人踊りを習っている人
音源だと踊れるのに、生のギターになると崩れてしまいます。わたしの練習が足りないんでしょうか。
池川池川
いいえ、足りないわけではありません。理由があるんです。

先に答えを言いますね。生演奏で崩れるのは、耳が、音源の「決まった音」を目印にしているからです。今日は、その目印の置きかえ方をお話しします。

▼ 動画でも話しています

生のギターに慣れるための練習と、よくある質問にお答えしています。再生しながら読んでも、先に見てからでも大丈夫です。記事はこの下に続きます。

なぜ、生演奏だと崩れるのか

図解:生演奏で崩れる理由

音源は、何度聞いても毎回まったく同じです。同じ速さで、同じところで、同じフレーズが鳴ります。だから練習するうちに、「この音が鳴ったら回る」というように、特定の音を目印にしてしまうんです。

でも、生のギターは毎回少しずつ違います。速さも、弾くフレーズも、その日の空気で変わります。目印にしていた音が鳴らないと、どこにいるのか分からなくなってしまうんですよね。

目印を置きかえる4つの練習

図解:目印を置きかえる4つの練習

1 目印を「コンパスの着地」に置きかえる

特定の音ではなく、「10拍目で決まる」「12拍目で終わる」というリズムの区切りを目印にします。着地の場所は、誰が弾いても変わりません。

2 いろいろな演奏で練習する

同じ曲でも、別のギタリストの音源を2つ、3つと用意して、演奏が変わっても踊れるか試してみてください。

3 速さを変えて練習する

音源の速さを少し遅くしたり、少し速くしたりして踊ってみます。生演奏では、速さが少し揺れるのが普通です。揺れても崩れない体を、先につくっておくんです。

4 歌の区切りを目印にする

歌い手さんが歌い終わるところ、息を吸うところ。ここは、生演奏でも変わらない大事な目印になります。

ここがポイント
本番の前に、リハーサルで一度、生のギターと合わせておくと、ずっと安心できます。

生のギターならではの変化

図解:生のギターならではの変化

生演奏で起きる変化を、もう少し具体的にお話しします。

つなぎのフレーズ。ギタリストは、踊りや歌を見ながら、つなぎのフレーズをその場で少し長くしたり短くしたりすることがあります。音源と同じ長さで待っているとずれてしまうのは、このためです。

音の強さ。踊りが盛り上がってくると、ギターの音も強くなります。音源では聞こえなかった細かい音が、生だとはっきり聞こえて戸惑うこともあります。

歌い手さんとの呼吸。生演奏では、ギターと歌がその場で呼吸を合わせています。歌が少し長くなれば、ギターもそれに合わせて待ちます。だから、ギターの音ではなく、歌の区切りを目印にしておくと安心なんです。

踊りを習っている人踊りを習っている人
生のギターって、音源より速く感じるんです。気のせいでしょうか?

気のせいではないことも多いです。ただ、踊りの伴奏では、速さを決めているのは踊り手さんの足です。自分の気持ちいい速さで足を鳴らせば、ギターはそこについてきます。「もう少しゆっくりお願いします」と伝えるのも、もちろんいいんです。伴奏する側は、踊り手さんが気持ちよく踊れることをいちばんに考えています。遠慮せずに伝えてみてください。

「ギターの音が近くて大きくて、足の音が聞こえなくなる」というのも、生演奏ではよくあることです。そんなときこそ、音ではなく体でコンパスを感じることが大事になります。音源の音量を少し上げて練習しておくと、本番の大きさにも慣れやすいですよ。

やりがちな3つの間違い

図解:やりがちな3つの間違い

1つ目は、音源のカウントをそのまま暗記してしまうこと。「イントロのあと32カウントで入る」と覚えていると、生演奏で長さが変わったときに崩れてしまいます。

2つ目は、ギターの手元ばかり見てしまうこと。不安になると、ギタリストの手を見たくなりますよね。でも、見るべきなのは、自分の足とコンパスの流れです。

3つ目は、うまくいかなかったことを、自分のせいだけにしてしまうこと。生演奏は、合わせる人がいて初めて成り立ちます。うまくいかなかったところは、伴奏者と一緒に確かめればいいんです。

次の練習で確かめること

  • □ 目印を、コンパスの着地に置きかえて踊ってみた
  • □ いつもとは別のギタリストの音源で、1回踊ってみた
  • □ 速さを少し変えて踊ってみた
  • □ 歌の区切りを目印にして、聞いてみた

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12拍で迷っても、
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「コンパスの聞き方シート」(PDF・1ページ/練習のそばに置けます)

「コンパスの聞き方シート」PDFの1ページ目

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段階1 丸をつける まだ数えてOK。重いと感じた拍に丸をつける欄

段階2 着地だけ声に出す 自分の曲種の「着地の拍」を書いて、そこだけ言う

段階3 録って比べる 数えた30秒と数えない30秒を録音して比べる記録欄

こんなときは パルマでも数えてしまう・かたまりが聞こえない時の対処

数えるのをいきなりやめなくて大丈夫。途中で迷っても、次の着地で戻ってこられるようになります。

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