こんにちは!
フラメンコギター池川です。
「ぼく、本当に不器用なんです。プラモデルも完成させたことがなくて……」
体験レッスンで、こんなふうに自己申告してくれる方がよくいます。
手先に自信がないから、ギターなんて無理かもしれない。そう思いながら、それでも来てくれた方です。
そんな方に、ぼくはいつもこう答えます。
「不器用な人のほうが、伸びますよ」
お世辞じゃありません。10年教えてきて確信している、意外な法則の話をします。
この記事の目次
器用な人が陥る「最初だけ天才」の罠

器用な人は、最初の1ヶ月がすごいんです。
見せた手の形をすぐ真似できるし、音もそれっぽく出る。
でも、ここに罠があります。
すぐできてしまうから、「できた気」になって、反復をサボるんです。
フラメンコのリズム(コンパス)は、頭でわかることと体に染みることの間に、大きな川が流れています。
その川を渡る唯一の橋が反復練習なんですが、器用な人ほど「もうわかったから次」と橋を渡らずに先へ行こうとする。
結果、半年後に「あれ、リズムが安定しない……」と伸び悩むケースを、何度も見てきました。
不器用な人の学び方には「強み」が3つある

いっぽう、自称・不器用な方はどう学ぶか。
1つ目の強み: 最初からコツコツやる覚悟がある。
「自分はすぐにはできない」と知っているので、反復を嫌がりません。実はこれ、フラメンコの上達に一番必要な資質です。
2つ目の強み: ゆっくり進むから、フォームが正確。
時間をかけて覚えた動きは、変な癖がつきにくい。あとで直す手間がない分、遠回りに見えて近道なんです。
3つ目の強み: 小さな成長に気づける。
「先週できなかったことが今日できた」を喜べる人は、練習が続きます。上達は才能ではなく継続の産物なので、これが効くんです。
「プラモデルも完成させたことがない」男性のその後

冒頭の「プラモデルも完成させたことがない」と言っていた方。50代の男性です。
最初の2ヶ月は、正直ゆっくりでした。右手のラスゲアードが「バラバラッ」と鳴るまで、人の倍かかった。
でもこの方、毎週のレッスンを一度も休まず、毎日10分の練習を欠かさなかったんです。
1年後。
教室の発表会で、彼のセビジャーナスがいちばんリズムが安定していました。
あとから聞いたら、奥さんに「あなたが一番よかった」と言われたそうで、本人は「人生初です、そんなこと言われたの」と照れていました(笑)
器用さは最初の1ヶ月しか助けてくれません。
でもコツコツは、一生助けてくれます。
まとめ——「不器用だから」は、始める理由になります
器用な人は「できた気」の罠に落ちやすい。
不器用な人には、反復を厭わない・フォームが正確・小さな成長を喜べるという3つの強みがある。
だから「不器用なんです」というあなたは、実はフラメンコギター向きです。
体験レッスンで、その手で最初の一音を鳴らしてみませんか。
大丈夫、ぼくのレッスンは「惜しい!」はあっても「ダメ!」はありませんから。
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