“後味”を設計してライブをしているか?

 

こんにちは、池川寿一です。

年末年始に過ごしたセブでの話。

ホテルにあるレストランで

「フィリピン舞踊付きのディナーショー」

があることを知り、

せっかくの機会だからと観に行くことにしました。

ちなみにフィリピン舞踊って知ってますか?

ぼくは全然知らなかったので、

「フィリピン舞踊」って名前を見ても、

1mmもイメージが沸きませんでしたが、

とりあえず興味本位で観てみることに。

ショーの出だしは、

数人の男性による現地の打楽器でのプレイ。

これから何かが始まるぞ!といった
雰囲気で、テンションも上る感じ。

これはいい。

その後は、華やかな民族衣装を
身にまとった女性や男性が踊る。

ほほぉ。これがフィリピン舞踊か。

雰囲気があって素敵だなぁ。

しかし、、

 

その後が

どれも同じような曲ばかり、、。

踊りから察するに、

「これは神様に捧げる曲なのかなぁ」

とか

「男女の出会いと別れを表してるのかなぁ」

とか思うんだけど、

派手なパフォーマンスもなく、

動きも単調。

基本打楽器だけなので、

メロディも特に楽しめず。

後半は正直飽きてしまいました。

(火を使ったファイヤーダンス?

みたいなのは興奮したけど)

そしてそのままショーは終了。

「うーん、こんなもんかー」

と思ったその時、

「ステージで一緒に踊りませんか?」

というアナウンス。

さっきまで踊っていたダンサー達が

客席へ来て、ステージへ誘いに来たのです。

見よう見まねで楽しそうに踊る子どもや大人たち。

さらにその後は、

ステージに上って一緒に

写真を撮らせてくれるとのこと。

男性には民族っぽい帽子、

女性にはきれいな羽織をかけてくれました。

神妙な面持ちだった

ダンサーやミュージシャンたちも

メチャクチャいい笑顔だったので、

さっきまでは

「こわいな」

「とっつきにくいな」

「なんだか受け付けないなぁ」

といった気持ちが一転、

「なんだかいい人」

「笑顔がすてき」

「好きになっちゃいそう♡」

と180度気持ちが変わってしまいました。

いや〜、これにはやられました。

これはそのまま自分がやってる

フラメンコに当てはめると

参考になることがとても多かったです。

冒頭の質問をフラメンコに変えてみると、、

「フラメンコって知ってますか?」

これに対して、

「これはスペイン南部アンダルシア発祥の民族芸術で、

その歴史はカンテ(歌)から始まる。

一口にフラメンコといってもパロ(曲種)という

曲の形式というのがあって…」

と答えられる人なんてごくごく一部で、

ほとんどの人はまっさらな状態で

ショーを見るとしたら…。

終わったあとに、

「踊りも音楽もよく分からないし、出演者も無愛想で(と言わないまでも特に交流もなかったら)、
なんだかよく分からないまま終わってしまった」

となるのか、

「踊りも音楽もよく分からなかったけど、
最後は(こちらの気持ちに)寄り添ってくれた感じで良かったな」

となるのか、、。

これってつまり、

後味が大事

なのかなぁ、と。

途中が見づらくても、

最後の印象が良かったりすると、

それまでの感情が全部上書き保存されて、

「いいもの観た」「また見てもいいかも」

に変換される。

その逆もしかりで、

ショー自体がよくても、

その後のなんらかの対応が

イマイチだったりすると、

「うーん、こんなものかー」

「2回目はいいかな」

と思われてしまう。

今回は観光客向けのパフォーマンスだから、

そのまま当てはめることはできないのかもしれないけど、

ぼくも音楽の世界に生きる者として、

そのジャンルをまったく知らない人たちへ

どうやって楽しんでもらえるか

(また見たいと思ってもらえるか)

のアプローチとしてとても参考になったので、

その意味も含めて観てよかった。

というお話でした!

 

世界一かんたんなフラメンコ音楽のしくみ


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