こんにちは!
フラメンコギター池川です。
今年7月に始めた「街メンコ支援プロジェクト」。
採択した企画のうち、いちばん最初に本番を迎えた実施第1号の活動報告が、企画者の河野いおりさんから届きました。
開催は8月27日(木)、会場は東京・新宿の路面店バー「SIROCCO」。
報告書には、当日の写真や、初めてフラメンコを観た方の感想、そして「やってみて初めて分かったこと」まで、正直に書いてくださっていました。
「会場名も写真も掲載OK」とのことでしたので、今日はその中身を、ぼくの感想も交えてレポートします。
街メンコ第1号は、新宿の路面店バー「SIROCCO」

企画したのは、踊り手の河野いおりさん(株式会社いちご工場)。
会場のSIROCCOは、新宿の大通り沿いにある、2面がガラス張りの路面店バーです。
これまでフラメンコのライブが行われたことはなく、河野さんが「フラメンコができるお店」として新しく開拓してくださいました。
出演は、ギター 稲津清一さん、カンテ(歌)山田あかりさん、バイレ(踊り)河野いおりさんの3名。
料金は3,000円(ショーチャージ1,000円+1ドリンク&タパス2,000円)。
「お酒とタパスを楽しみながら、目の前でフラメンコを観る」という、いちばんフラメンコらしい形です。
チラシの左下には、街メンコのロゴも入れてくださいました。うれしいです。
2ステージ全9曲。ガラス越しに足を止める通行人も
当日は20時と21時の2ステージ。
1st Stageは、セビジャーナス、グアヒーラ、カンテ&ギター、タンゴ。
2nd Stageは、ガロティン、ギターソロのサンブラ、シギリージャ、そしてフィン・デ・フィエスタ(ブレリア)。
最後は、お客様も一緒にセビジャーナスを踊って締めくくったそうです。
来場は14名。
そして報告書で印象的だったのが、こんな一文でした。
ライブ中に通行人の方々が立ち止まって外から観たり、撮影されたりしました。
ガラス張りの路面店ならではの光景です。
チケットを買って観に来た人だけでなく、たまたま通りかかった人の目にもフラメンコが届いている。
これこそ、街メンコが目指している「いつもの街で、ふとフラメンコに出会う」瞬間だなと思いました。
初めてフラメンコを観た方の声

報告書には、初めて観た方の感想も添えられていました。そのまま紹介します。
SIROCCOへは歩いて行きました。我ら新宿区民にとって、街興し的な取り組みは嬉しいです。道ゆく多数の人達が、ガラス越しに見物されていたのも印象的でした。
フラメンコを見るのが初めてだったのですが、最初から最後まで楽しい時間をすごさせていただきました!フラメンコがこんなにも情熱的なものだとは思っていなかったので最高にエネルギーを貰えました!
フラメンコが出来る店を開拓されたのはとても素晴らしい事でその行動力に驚きました。
「歩いて行きました」という言葉が、ぼくはいちばん嬉しかったです。
電車に乗って、わざわざタブラオまで足を運ぶのではなく、家から歩いて行ける距離にフラメンコがある。
それって、フラメンコが「その街のもの」になる第一歩だと思うんです。
やってみて分かった、現場のリアル

報告書の中で、ぼくがいちばん価値があると思ったのが「実施して感じたこと」の項目です。
フラメンコ専用の会場ではないお店で開催すると、こういうことが起きます。
- マイクはお店に1セットのみ。不足分のマイク・ケーブル・スタンドは持ち込みで対応。
- 観やすさを考えてホール中央にコンパネ(踊り用の板)を設置したら、ケーブルの長さが足りず、2本をつないで1本分に。
- リハーサル中に、地下のレストランから「振動が響く」と声がかかった。お店のマットを急きょコンパネの下に敷き、あとは足の打ち方で調整(その後は苦情なし)。
- 来場14名のうち、お店経由の集客は2名。終演後、お店のオーナーさんから「集客が少なくてすみません」とお詫びがあったそうです。
どれも「やってみないと分からないこと」ばかりです。
特に、地下にレストランがあることは事前には分からなかったそうで、これは今後ほかの街でお店開催をする方にとっても、大事なチェック項目になると思います。
そして河野さんは、ここで終わらせずに「次はこうすれば開催できる」という条件まで整理してくださいました。
- 機材は事前確認を必須にして、不足分とコンパネは持ち込む(コンパネは河野さんから貸し出し可能)。
- 地下のレストランの定休日(月・火)に合わせて開催する。コンパネの下には緩衝材を敷く。
- フラメンコシューズを履かないセビジャーナスの会や、ギター・カンテのライブも企画する。
- 店内モニターやお店のSNSで、ライブスケジュールを告知してもらう。
実際、イベント直後からSIROCCOのInstagramでライブスケジュールの公開が始まったそうです。
さらに、観に来たフラメンコ関係の方から「次回はいつ?」「自分たちが出演するショーも企画できる?」という相談もあったとのこと。
1回のライブで、お店にフラメンコの「席」ができた。そんな感じがします。
支援金で何が実現できたか。そして次へ

街メンコの支援金(上限5万円)が、今回どう役に立ったのか。報告書にはこう書かれていました。
支援金によって実現しやすくなったことは、開催に必要な備品の調達(コンパネとその搬入費用)と、ギター、カンテへのギャラが予め保証できたことです。
これ、すごく大事なポイントです。
新しいお店での初回開催は、どれだけお客さんが来るか読めません。
それでも共演者にきちんとギャラを約束できる。板や機材を揃えられる。
その「最初の一歩の不安」を小さくするのが、街メンコの支援金の役割です。
ちなみに河野さんの試算では、ギター・カンテ・バイレ各1名の編成なら、ショーチャージ2,000円×20名以上の集客が、次回以降の目安になるそうです。
こうした数字も、これからお店開催を考える方にとって、貴重な参考になるはずです。
河野さん、稲津さん、山田さん、そしてSIROCCOの皆さん、本当にありがとうございました。
街メンコ支援プロジェクトでは、この後も採択企画の本番が各地で続きます。
「うちの街でも、こういうことができるかも」と思った方は、ぜひ街メンコ支援プロジェクトの案内ページをのぞいてみてください。
フラメンコができるお店・場所は、街メンコMAPにも載せていきます。
あなたの街にも、フラメンコを届けませんか?
「うちのお店でできるかな?」という段階から一緒に考えます。出演者探し・内容づくり・費用(上限5万円・審査制)まで、街メンコ支援プロジェクトがサポートします。
2026年7月〜12月末・後払い・予算がなくなり次第終了

























