セーハで6本の弦が鳴らない?|握力ではなく「てこ」と「握らずに引く」、後回しにしてOKな理由

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

ギターを始めて、最初にぶつかる壁といえば、セーハです。

人差し指1本で、6本の弦をまとめて押さえる。何度やっても鳴らなくて、そこでギターをやめてしまった人は、きっと日本中にたくさんいます。

ギターを始めた人ギターを始めた人
セーハが鳴らないのは、握力がないからですよね? もう無理なのかなと思っていて……。
池川池川
実は握力の問題ではないんです。力の使い方をだれにも教わっていないだけ。ぼくの教室でも、コツを知ったとたん「あ、鳴った!」という声がよく上がりますよ。

今日は、セーハの「3つのコツ」と、そもそも後回しにしていい理由をお話しします。

▼ 動画でも話しています

セーハが鳴らない原因と、3つのコツ、よくある質問への答えをまとめています。再生しながら読んでも、先に見てからでも大丈夫です。記事はこの下に続きます。

セーハが鳴らない原因は「握力不足」ではない

図解:セーハは握力ではなく「てこ」

ぼくの教室で何百人も見てきて言えるのは、セーハで詰まる原因は、力不足ではなく、力の使い方を教わっていないことです。

握力に自信のある人でも、コツを知らないと鳴りません。反対に、握力に自信がなくても、60代から始めた方でも、コツをつかめばちゃんと鳴るようになります。

合言葉は「握らずに引く」。まずは3つのコツを順番にいきましょう。

コツ1:指の「腹」ではなく「側面」で当てる

図解:コツ1 指の側面で当てる

人差し指をまっすぐ立てて、やわらかい腹の面で6本の弦を押さえようとすると、肉に沈み込んでしまって、いくら力を入れても音が出ません。ふかふかのソファの上で、物を押さえるようなものです。

そこで、指をほんの少しだけ外側に回してみてください。親指側の骨の硬い側面が、弦に当たります。硬い定規で押さえるイメージです。硬いものが当たれば、弦は少ない力で沈みます。たったこれだけで、必要な力は半分になります。

ここがポイント
指を寝かせるのではなく、側面に「転がす」。まずは今夜、これだけ試してみてください。

コツ2・3:握らずに引く、全部鳴らさなくていい

図解:コツ2・3 引く、全部鳴らさない

多くの人は、セーハを「親指と人差し指でネックを挟んで握る力」だと思っています。でも握る力には限界があるし、すぐ疲れます。一曲の途中で手が悲鳴を上げるのは、握っているからです。

そうではなく、腕の重さでネックを体のほうへ引き寄せる。ドアノブを引いて開けるときに、指の力で握りしめたりしませんよね。腕の重さですっと引くはずです。あの感覚です。親指は軽く添えるだけ。位置を少し下げると、引く動きがやりやすくなります。

ギターを始めた人ギターを始めた人
6本ぜんぶ、きれいに鳴らさないといけないんですよね?
池川池川
最初から完璧は目指さなくて大丈夫です。実際の曲では、6本のうちの一部の弦しか使わないことがほとんど。6本のうち4本鳴れば、曲の中では十分弾けています。

テストで100点を取ってから学校に通う人はいませんよね。4本鳴った日から、曲の中で使い始めてかまいません。

実は「後回し」でもいい。毎日30秒〜1分で育てる

図解:セーハは後回しでいい

ここが、いちばん言いたいことです。セーハは後回しにしても構いません。セーハなしで弾ける曲はたくさんあります。ぼくの教室でも、最初の数か月はセーハなしの曲でどんどん進んでもらいます。セーハのせいで曲が止まってしまうのが、いちばんもったいないからです。

弾ける曲を増やしながら、セーハは1日30秒〜1分だけ。形を作ってジャランと鳴らして、はい終わり。長時間やると手を痛めるので、「短く毎日」が正解です。目安は、4本鳴るまでが2週間〜1か月、6本きれいに鳴るまでが2〜3か月。その間も、曲はどんどん弾き進めていいんです。

手首が痛くなるときは、ネックを握り込んで手首が折れていることがよくあります。痛みが出たらすぐやめて、フォームを見直してください。何か月たっても苦しいときは、弦の高さが高すぎるギターかもしれません。楽器店で見てもらうと、直したら鳴った、ということもよくあります。カポタストを使うのも、全くずるではありません。

今夜試すこと

  • □ 人差し指を少し外側に回して、硬い側面を弦に当てた
  • □ 握らずに、腕の重さでネックを引き寄せてみた
  • □ 6本ではなく、4本鳴れば合格と決めた
  • □ 練習は1日30秒〜1分で、痛みが出たらやめる

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「指の準備メモ」(PDF・1ページ/ギターのそばに置けます)

「指の準備メモ」PDFの1ページ目

入っているもの

1 弾く前の1分 人差し指から小指まで、順番に押さえて指を起こす

2 力は「鳴るギリギリ」で 弱く押さえて、少しずつ足していく3ステップ

3 先週の自分と比べる 「よくなったこと1つ」を書く記録欄

4 長く弾き続ける人の共通点 長さより回数・小さな曲・聴かせる相手

痛い時期も、「今日はどこまでできたか」が目に見えるので、続ける理由が残ります。

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