生の声って大事だよね、というお話。

 

※この記事はオンラインサロン「フラメンコの学校」に投稿した内容を一部抜粋してお届けしています。

 

週末はお菓子作りと石けん作りをした池川です。

さて。

先日こちらの教材をリリースしました。

メルマガでお知らせしたところ、地方在住のクラシックギター愛好家の方からお問い合わせの電話をいただいたんですね。その内容からたくさんの気づきをもらえたので、今日はその事をお話します。

 

楽譜付きじゃないの?

先日のぼくからのお知らせメールを見たクラシックギター愛好家の方から質問、というかご要望をもらいました。

それが「どうして楽譜がついてないんでしょうか?」というものでした。

そう、今回作った教材の売り文句として「楽譜が読めない人も安心!映像だけで学べます!」というものなのですが↓

その方いわく「フラメンコギター初心者に向けた内容なら楽譜があった方が取り組みやすいし、オンライン教材なら、なおさら楽譜があった方が(手元に残った方が)いいんじゃないですか?」とのことでした。。

ぼくとしては、過去の経験上、楽譜があると楽譜に頼ってしまって、奏法やリズムが疎かになってしまう傾向にあるため、「なるべく楽譜から離れましょう」というのを推奨しています。

でもせっかくフラメンコギターを再開してくれた人がいるのに楽譜がないからという理由で諦めさせてしまうのも、なにか違うのでは?と思い始めました。

いくらぼくが「楽譜から離れた方がよりフラメンコらしくなるんですよ!」「今からでも遅くないです!楽譜から離れましょう!」と声高に言ったとしても、何十年も楽譜ありきで練習してきた方には響きません。

大事なのはその人の持つ悩み

(フラメンコギターってどうやって弾くの?)(フラメンコらしくならないのはなぜ?)

を解決することであって、楽譜の有無で判断するのって完全にこっちの傲慢だなぁ、と気づいたんです。

自分の傲慢ぶりに開いた口が塞がらない池川氏。

 

そこでご要望にお答えして今回の教材に楽譜を付けることにしました。

 

さすがクラゲなみの柔軟性。対応力がすごい!かっこよすぎる!!

 

話はここで終わると思いきや…

 

…と、話はここで終わると思いきや、もう少し続きがあって、、

「できたらタブ譜があると邪魔なのでできたら楽譜だけにしてほしい」とのこと。

う〜ん、これも確かに。

 

エレキギターの人にとってはタブ譜(こんな感じの押さえる指や弾く弦が分かる表みたいなもの)

これがあれば楽譜はいらないと言うし、クラシックギターの人はその逆なんですよね。

過去に「フラメンコ・ギターの教科書」を執筆した時は、

 

なるべく門戸を広げようと楽譜もタブ譜も両方載せたのですが「1ページに楽譜もタブ譜もあると見づらい!」「どちらか一つに統一してほしい!」という意見が楽譜派からもタブ譜派からも両方出てきました。

(ややこしい!)

商業出版の場合はページ数に限りがあるので1ページに両方収めるのが普通ですが、自主制作教材の場合は別々に分けても問題ないので、いっちょ「楽譜だけバージョン」「タブ譜だけバージョン」の2つを作ることにしました。

思いがけず仕事量が増えましたが、これこそが生の声。

たまたま電話で話が聞けましたが「楽譜じゃないんじゃあ弾けないしなぁ」で取りこぼしている人もたくさんいたのかもなぁ、と思うとわざわざ言っていただいて本当に感謝です。

もちろん相手の話を聞いて「できる/できない」「やりたい/やりたくない」など出てくることもあると思いますが、対応できる事柄が多ければ多いほど、それだけ多くの人の手に届くんじゃないかなぁと思って、相手から頂く要望にはなるべく前向きに取り組んでる次第です。

(た〜まに無理難題が来たらそれはそれでお断りすることもありますが、、!)

 

今回はそんなお話でした。

 

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