こんにちは!フラメンコギター池川です。
「街メンコ支援プロジェクト」の開催報告、第2弾が届きました。
今回の舞台は、千葉県木更津市の敬老会です。
ライブハウスでもバーでもなく、畳敷きの大広間。
しかも当日は台風の影響で電車が止まり、会場にたどり着くところからが勝負だったそうです。
それでも集まった90名以上の方々のほとんどが、フラメンコを観るのは初めて。
企画者の河野いおりさんから届いた報告書を、ぼくの感想も交えてレポートします。
「会場名も写真も掲載OK」とのことでしたので、写真もたっぷりご紹介しますね。
街メンコ第2号は、木更津の敬老会のオープニング

開催は9月27日(日)。会場は、木更津市老人福祉センターです。
主催は中郷地区社会福祉協議会さん。今年で27回目になる、地域の敬老会です。
そのオープニングの30分を、フラメンコが任されました。
出演は、バイレ(踊り)河野いおりさん、ギター 東貴宏さん、カンテ(歌)Aimiさんの3名。
東さんは、街メンコ支援プロジェクトのメンバーでもあります。
観覧は無料。チラシの左上には、街メンコのロゴも入れてくださいました。うれしいです。

当日のプログラムにも、いちばん上に「フラメンコ」の文字。
市長さんの挨拶や、地域の方の歌や踊りが並ぶ中に、フラメンコが入っている。
この並びを見ただけで、ぼくはちょっと感動してしまいました。
台風で電車が止まった朝。まず、たどり着けるか

報告書の「実施して感じたこと」は、こんな一文から始まっていました。
何よりもまず現地にたどり着けるかが問題でした。
開催の直前、台風25号の影響で、木更津へ向かう内房線の一部が運休に。
当初は木更津駅に集合して、社協の方に迎えに来ていただく予定でした。
でも、直前まで状況が読めません。アクアラインが渋滞する心配もあります。
そこで3人は、品川駅を朝7時に出る高速バスに切り替えて、袖ヶ浦バスターミナルへ。
そこから社協の方の運転で、会場へ向かったそうです。
台風の影響で、参加予定だった方のキャンセルも前日までに何件も出ていました。
そこで主催者さんは、オープニングのフラメンコだけ、急きょ一般公開に切り替えるという決断をされます。
これが、思いがけない景色につながりました。
90名以上、ほぼ全員が「初めてのフラメンコ」

一般公開になったことで、会場には主役の高齢者の方々に加えて、小さなお子さんと保護者の方、地元の方々、木更津市や千葉県の来賓の方々まで集まりました。
畳敷きの大広間と、それを囲む廊下まで人が並んで、その数90名以上。
河野さんの言葉を借りると、
ほぼ全員がフラメンコを観るのは初めてという嬉しくも責任重大なステージになりました。
曲は、セビジャーナス、ガロティン、グアヒーラ、タンゴの4曲。
1曲目のセビジャーナスで、手拍子を叩く方がたくさんいらっしゃったそうです。
そこで河野さんは、ハレオ(かけ声)の練習のときに「今日は特別に、手拍子も叩いていいですよ」と案内。
その後は曲のあちこちでハレオがかかり、手拍子と拍手で盛り上がりました。
一方で、最後のタンゴ。Aimiさんがひとりで歌い上げる場面では、会場がすっと静かになり、歌声に聴き入っているのがステージの上まで伝わってきたそうです。
盛り上がる。そして、聴き入る。
初めて観る方々が、その両方を体験してくださった。フラメンコを届ける側として、こんなにうれしいことはありません。
終演後、社会福祉協議会の安崎会長からいただいたのが、この言葉です。
これは力が湧きますね!
台風で大変な思いをされた地域で、この一言。
フラメンコって、やっぱり人を元気にする力があるんだなと、ぼくも力をもらいました。
当日の様子は、河野さんが公開している本番の動画でもご覧いただけます。
畳の大広間でフラメンコ。現場で分かったこと

フラメンコ専用ではない会場で開催すると、いろいろなことが起きます。
今回の報告書にも、現場ならではの気づきがたくさん書かれていました。
- 会場は、200円でお風呂にも入れる、高齢の方のための公共施設。庭も館内も広々としていて、スタッフの方にも社協の方にもとても歓迎された。
- 畳敷きの大広間に、腰の高さほどのステージ。フラメンコのために、新品のコンパネ(踊り用の板)4枚が用意されていた。
- マイクは、ギターと歌に有線2本、司会用に無線1本。高さの調整ができず、音量も3本まとめてしか変えられない仕様だった。
- そこで歌は、マイクとの距離と顔の向きを変えて、声の大きさを調整した。
- リハーサル前の音出しで、マイクが踊りの足の振動を拾ってしまうことが発覚。コンパネの位置を前へ動かして、マイクから離すことで解決した。
板を用意して待っていてくださった主催者さんの気持ちが、まずうれしいですよね。
そして、音響の専門スタッフがいない会場で頼りになったのが、共演の2人でした。
東貴宏さん、Aimiさんが自分達で舞台と音響のセッティングをして限られた条件下で最大の効果を引き出すことに長けており、非常に助けられました。
ギターを弾く、歌う、だけではない。その場にある物で、いちばん良い音と見え方をつくる。
街の中へフラメンコを届けに行くときに、本当に大切な力だと思います。
本番は、河野さんが司会も務めて約25分。
開始が数分遅れたものの、正午からの開会式には食い込まずに終了。
フラメンコで会場の一体感が高まったところで、開会式を迎えられたそうです。オープニングの役目を、しっかり果たされました。
支援金で何が実現できたか。そして次へ

今回の企画は、主催者さんの「敬老会のオープニングで、プロのフラメンコを参加者に見せたい!」という想いから始まりました。
ただ、主催者さんの予算だけでは、ギター・歌・踊りの3人を呼ぶには足りません。
そこに街メンコの支援金(上限5万円)を合わせることで、実現できた形です。
支援のどこが役に立ったのか。河野さんは、こう書いてくださいました。
- 出演者を選ぶ段階で、相談に乗ってもらえたこと。
- 早朝から1日がかりの仕事に対して、ギターと歌の出演料をあらかじめ保証できたこと。
- 交通手段を変えるかどうか検討するとき、交通費が事前に確保できていたこと。
3つめは、まさに台風の朝に効いた部分ですね。
「お金の心配があるから、安全な行き方を選べない」ということが起きなかった。これは大きいです。
河野さんによると、今後も木更津での開催は可能とのこと。
社会福祉やまちづくりのイベントに主催者さんから依頼を受けて出演する形や、施設の一部を借りてライブを開く形が考えられるそうです。
第1号は、新宿の路面店バーでした(第1号のレポートはこちら)。
第2号は、木更津の敬老会。
お酒を楽しむ夜のバーと、畳の大広間の敬老会。場所も、集まる人も、まったく違います。
でも、どちらも「初めてフラメンコを観た人」が、たくさん生まれました。
フラメンコが届く場所は、ぼくたちが思っているより、ずっと広いのかもしれません。
河野さん、東さん、Aimiさん、そして中郷地区社会福祉協議会の皆さん、本当にありがとうございました。
「うちの街でも、こういうことができるかも」と思った方は、ぜひ街メンコ支援プロジェクトの案内ページをのぞいてみてください。
フラメンコができるお店・場所は、街メンコMAPにも載せていきます。
あなたの街にも、フラメンコを届けませんか?
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第2弾募集中・2027年3月31日開催分まで・後払い・予算がなくなり次第終了
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