練習しているのにギターが上達しない?——よくある3つの原因と今日の直し方

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

「毎日弾いているのに、同じところで止まります」

練習している人ほど、伸び悩むと苦しくなります。時間を使っているのに変化が見えないと、自分には向いていないのでは、と考えてしまいます。

でも多くの場合、足りないのは才能ではなく練習の観察です。曲を通すだけ、録音しない、目標が大きすぎる。この三つが重なると、頑張っても同じ場所を回りやすくなります。

今日から直せる順に見ていきましょう。

1.最初から最後まで弾くことが練習の中心になっている

練習しているのにギターが上達しない?——よくある3つの原因と今日の直し方の解説イメージ1

通し練習は、本番の流れを確認するには必要です。ただし、上達の中心にすると、弾ける場所ばかり繰り返し、苦手な2秒を毎回そのまま通り過ぎます。

止まる場所が分かったら、その前後だけを切り出します。二つのコード、右手の一往復、1コンパス。成功率が8割になるまで小さくします。

一曲を弾いた満足感より、小さな一か所を変えた実感を増やす。これが停滞を抜ける最初の一手です。

実際にVIVAフラの生徒さんで、こんな方がいました。50代の会社員の方で、毎日30分きっちり練習しているのに3ヶ月同じ曲で止まっていたんです。

練習内容を聞いてみると、毎日「最初から最後まで3回通す」だけ。30分がまるごと通し練習でした。

そこで「止まる場所の前後1コンパスだけを10分」に変えてもらったところ、2週間でその曲を卒業できました。本人がいちばん驚いていました(笑)

通し練習が悪いのではありません。通し練習「だけ」になっているのが問題なんです。目安としては、練習時間の7割を部分練習、3割を通し練習に。この比率を意識するだけで、同じ30分の中身がまるで変わります。

2.録音せず、弾いている最中の感覚だけで判断している

練習しているのにギターが上達しない?——よくある3つの原因と今日の直し方の解説イメージ2

演奏中の脳は忙しいので、音の長さ、テンポの揺れ、余計な力を全部は聞けません。弾けた気がするのに録音では急いでいる、ということがよくあります。

録音は上手さを採点するためではありません。昨日との差を一つ探すために使います。『低音が昨日より長い』『3拍目だけ急ぐ』のように、事実を一つ書くだけで十分です。

自分の音を聞くのは少し照れますが、2つ目の耳を持つようなもの。今日いちばん変えやすい原因です。

録音のハードルを下げるコツもお伝えしておきます。

スマホのボイスメモで十分です。マイクの位置も音質も気にしなくてOK。「今日の1テイクだけ録る」と決めて、練習の最後の1回だけ録音してください。

そして聞き返すのは翌日の練習の最初がおすすめです。弾いた直後は「弾けた気分」が残っていて、耳が甘くなります。ひと晩置くと、他人の演奏のように冷静に聞けるんです。

ぼく自身、今でもレコーディング前は必ずこの「翌日聞き」をやります。10年以上弾いていても、録音には毎回発見がありますよ。

3.目標が「上手くなる」のまま大きすぎる

練習しているのにギターが上達しない?——よくある3つの原因と今日の直し方の解説イメージ3

『上手くなりたい』は大切な願いですが、今日の手は何をすればよいか分かりません。目標は、行動が見える大きさへ下ろします。

今週は1コンパスを止まらず弾く。今日はコード移動を5回成功させる。今月は一度だけ人に聞いてもらう。数字と期限が入ると、練習の終わりが分かります。

ぼくはこれを『上達の住所を書く』と呼んでいます。行き先が『どこか良いところ』のままでは、地図があっても出発できません(笑)。

目標を小さくするときの合言葉は「今日、できたかどうかが分かるか?」です。

「上手くなる」は今日できたか分かりません。でも「コード移動を5回連続成功」なら、できたかどうかがその場で分かります。この判定できる目標が、練習に手応えを取り戻してくれます。

もうひとつ大事なのは、目標を達成したら素直に喜ぶこと。大人は「これくらいできて当然」と流しがちですが、脳は達成感をエネルギーにして次の練習に向かいます。小さくガッツポーズ、おすすめです(笑)

今日からの1週間・立て直しメニュー

3つの原因が分かったところで、そのまま使える1週間のメニューにまとめておきます。1日20分あれば足ります。

  • 1日目: 曲を1回だけ通して録音。止まった場所・怪しい場所を3つメモする
  • 2〜3日目: メモした3ヶ所のうち1ヶ所だけを部分練習。成功率8割になるまでテンポを下げる
  • 4〜5日目: 2ヶ所目・3ヶ所目も同じように。1日の最後に1回だけ録音
  • 6日目: 通し練習に戻す。1日目の録音と聞き比べる
  • 7日目: 変化を感じた点をひとつ書き出す。次週の「変えたい2秒」を決める

ポイントは、1日目と6日目の録音を聞き比べることです。1週間前の自分が「他人」に聞こえたら、それが上達の証拠です。

よくある質問

Q. 部分練習がつまらなくて続きません

わかります(笑)。部分練習は5〜10分で切り上げてOKです。そのかわり毎日やる。「つまらない練習を長く」より「短い練習を毎日」のほうが、脳への定着はずっと良いです。最後にご褒美として好きな曲を1回通すのもおすすめです。

Q. 録音を聞くと下手すぎて落ち込みます

最初はみんなそうです。ぼくもそうでした。コツは「ダメ探し」ではなく「昨日との差を1つだけ探す」こと。差が見つからない日があっても大丈夫。1週間単位で聞き比べると、必ず変化があります。

Q. 独学でも直せますか?

この記事の3つは独学でも直せます。ただ、フォームの癖や力みは自分では見えにくいので、ときどき先生や経験者にチェックしてもらうと近道です。VIVAフラの体験レッスンでも、練習方法の相談だけでも大歓迎ですよ。

伸び悩みは、努力が足りない証拠ではありません。練習の見方を変える合図です。今日は曲を通す前に、変えたい2秒を一つ決めてください。

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