こんにちは!
フラメンコギター池川です。
先日、関東在住のギタリストの方とオンラインでお話しさせていただきました。
中学生のころからギターを弾き続けて、30代でフラメンコに出会い、今は地元の踊り教室で伴奏もさせてもらっているという方です。
その方がぽつりと言った言葉が、ずっと頭に残っています。
「発表会の前日に、初めてギタリストと合わせました」
……これ、全国の踊り手さんあるある、じゃないでしょうか。
この記事の目次
踊り手さんが、ずっと困っていること
フラメンコの踊り教室では、日々の練習をCDか先生の口ずさみに合わせて行っている、というところがほとんどです。
生のギターで練習できる機会は、発表会の直前だけ。
しかも初めて合わせるのが前日、なんてことも珍しくない。
これは踊り手さんが悪いわけでも、先生が怠けているわけでもなくて、ただシンプルに「地域にギタリストがいない」からなんですよね。
踊り手さんはギタリストと一緒に練習したい。生の音で踊りたい。でも、どこに頼めばいいか分からない。呼べるギタリストが近くにいない。
そういう地域が、全国にまだまだたくさんあります。
「弾けるギタリスト」より「そこにいるギタリスト」
うちの教室の講師に、北海道で活動している方がいます。
その方が動き始めてから、地域のフラメンコ教室から声がかかるようになりました。発表会の伴奏、教室の練習への参加……少しずつですが、着実に「地域のギタリスト」として根付いてきています。
その方がすごいのは、技術がずば抜けているからではありません(もちろん十分うまいですが)。
「北海道にいる」からです。
踊り手さんが先生に求めるのは、多くの場合「近いかどうか」「話しやすいかどうか」です。スペイン留学の経歴やコンクールの受賞歴を調べてから習いに来る人は、実はそんなに多くない。身近に「フラメンコギターを教えてくれる人・一緒に練習してくれる人」がいる、それだけで大きな価値になるんです。
「完璧に弾けてから」では、一生たどり着けない
「もっとうまくなってから伴奏したい」
「パコ・デ・ルシアの曲が弾けるようになってから」
気持ちはすごくよく分かります。ぼく自身もそういう時期がありました。
でも正直に言うと、それを言い続けていると、一生その日は来ません。
大切なのは「今ある技術で、目の前の踊り手さんの役に立てるか」という視点です。
セビジャーナスとファンダンゴが弾ければ、それで喜んでくれる踊り手さんが必ずいる。そこからまた一緒に学んでいけばいい。
冒頭でお話しした方も、最初は「自分なんてまだまだ」とおっしゃっていました。でも実際に弾いてもらったら、いや、もう十分でした。丁寧で、音楽的で、伴奏としての温かさがある。
あとは「動くかどうか」だけ、という状態でした。
地域に1人ギタリストがいるだけで、変わること
ちょっと想像してみてください。
踊り教室の生徒さんが、毎週の練習から生のギターに合わせて踊れるようになったら。
発表会の本番で、「今日初めて合わせました」ではなく、何度も一緒に練習を重ねた安心感で踊れるようになったら。
踊りが変わります。表情が変わります。フラメンコが、もっとフラメンコになる。
それを作れるのは、その地域にいるギタリストだけです。東京からわざわざ呼ぶのではなく、地元にいる人が担えるなら、それがいちばんいい。
さいごに
ぼくがこうして全国で講師を育てているのも、突き詰めるとこの一点につきます。
「踊り手さんが、生のギターで練習できる環境を、もっと増やしたい」
技術を磨くことはもちろん大切。でもそれと同じくらい、「動く」ことが大切だとぼくは思っています。
完璧じゃなくていい。今いる場所で、今ある力で、まず1人の踊り手さんのそばに立ってみる。
それが、全国のフラメンコをじわじわと豊かにしていくんだと、ぼくは信じています。
「地域でギタリストとして動いてみたい」という気持ちが少しでもある方、よかったらぼくに話しかけてみてください。一緒に考えましょう。
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