伴奏ギタリストは「冷静と情熱の間」で弾く——踊り手を支えるとはどういうことか

こんにちは!

フラメンコギター池川です。

先日、オンラインレッスンで生徒さんにこんな話をしました。

「伴奏ギタリストは、冷静と情熱の間で弾かないといけない」と。

言いながら自分でも「うまいこと言ったな」と思ったんですが(笑)、

これ、本当にそうなんです。

この記事の目次

踊り手が盛り上がっているとき、ギタリストは何をするか

フラメンコの本番は、感情が高まる瞬間があります。

踊り手がわーっと盛り上がって、テンションが最高潮になる瞬間。

そのとき、伴奏ギタリストはどうするか。

一緒に盛り上がる?

いえ、実はそれが「走り」の原因になります。

踊り手の感情に乗っかってギタリストも興奮してしまうと、テンポがどんどん前に進んでしまう。

「楽しかったけど走ってたね」という演奏の出来上がりです(笑)。

「一緒に走る」と「引っ張る」の違い

ぼくが師匠から教わったのは、踊り手が盛り上がっているとき、ギタリストはあえてコンパスをぐっと引っ張るという感覚です。

一緒に走るのではなく、綱引きのように踊り手のテンションに対して少し張り合う。

コンパス(リズムの枠)を崩さないまま、ギリギリのところで引っ張る。

すると不思議なことが起きます。踊り手のテンションと、ギタリストの引力がぶつかって、すごいエネルギーが生まれるんです。

「あ、この感じ!」ってなる瞬間、ありますよね。あれは、どちらかが一方的に走っているんじゃなくて、緊張感が生まれているときなんだと思います。

コンパスを「握る」感覚

伴奏ギタリストにとって一番大事なのは、コンパスを「握って」いることです。

踊り手やカンテ(歌)がどれだけ揺れても、自分はそこに居続ける。

これが「後ろから支える」という感覚で、踊り手にとっては「この人に任せて大丈夫だ」という安心感になる。

前から引っ張られる演奏は、踊り手にとってしんどい。「ついていくのが大変」になってしまう。

後ろから支えてくれる演奏だと、踊り手は自由に表現できる。

この違い、経験のある方にはわかると思います。

熱くなれ、でも冷静であれ

もちろん、ギタリストが完全に冷たかったらダメです(笑)。

感情もある、テンションも上がる、一緒に盛り上がりたい気持ちもある。

でも、そのテンションを一段引いたところで観察している自分もいる。

熱くなりながら冷静でいる——これがフラメンコの伴奏ギタリストの仕事だと、ぼくは思っています。

簡単ではないですが、これを意識するだけで演奏は変わります。

フラメンコギターを本気でやってみたいという方、まずぼくのメールセミナーを読んでみてください。全8通で、ぼくが本音でお伝えしています。

▶ 週末フラメンコギタリスト養成塾メールセミナーはこちら